アメリカ大統領選挙で鍵を握る10州

残り2週間を切ったアメリカ大統領選挙では、各州に3人(アラスカなど8州)〜55人(カリフォルニア)割り当てられている選挙人の総合計人数538人の過半数を獲得した候補が当選するが、ほとんどの州では他の候補より1票でも多くの票を獲得した候補がその州に割り当てられた全ての選挙人を獲得する方式となっている。そのため、独特の選挙戦略が生まれ、また、有権者の投票数が直接反映されず、一般投票の次点の候補者が当選する例もある。

RealClearPoliticsという大統領選挙を追いかけているサイトでは、各州の数字の予測より次の2つの数字を見ることができる。青系統の色が民主党オバマ氏が優勢な州、赤系統の色が共和党ロムニー氏が優勢な州、そして灰色が拮抗している州である。

1.拮抗している州を両候補のどちらか少しでも優勢な方に割り振った場合

2.拮抗している州はそのままにした場合

※これらの図は2012年10月24日16:00時点のものであり、最新版はリンク先を確認してください。


これを見ると、選挙人の獲得予測において両者が拮抗していることが明確に分かり、また、民主党が支持基盤を主に沿海部に置き、共和党は支持基盤を主に内陸部に置いているということも、一目瞭然である。

本日の朝日新聞(が引用したワシントン・ポスト)によると、これらの拮抗した10州(2.の方の灰色の州。選挙人の合計数は131人)において、オバマ氏は3億440万ドル、ロムニー氏は3億5920億ドルを注ぎ込んでいる。これはその他の州の合計(選挙人の合計数は407人)にオバマ氏が2460万ドル、ロムニー氏が5280万ドルをかけているのに比べ、圧倒的に多い。選挙はこれら10州で決まると言ってよいためだ。

10州を選挙人の数の順番に並べると下記の通り。

フロリダ 29人
ペンシルベニア 20人
オハイオ 18人
ミシガン 16人
バージニア 13人
ウィスコンシン 10人
コロラド 9人
ネバダ 6人
アイオワ 6人
ニューハンプシャー 4人


これらの州でどのような投票が行われるのか、非常に興味深い。