モバイルアプリの、これまで(2011年)とこれから(2012年)

元記事:The year in mobile apps: Where we’ve been, where we’re going

2011年は、スマートフォンタブレットの販売が、デスクトップとラップトップを上回った初めての年となった。
その影響は、そして原因の一部でもあるが、かつてないほどモバイルアプリが売れ、使われる時間が長いという
ことに表れている。アメリカでも、アメリカ以外の国においてもこれは明白であり、App Storeにおいては
今月180億ダウンロードを達成し、Android Marketにおいても100億ダウンロードを達成した。

■2011年
1.アプリ利用の時間の方が、ブラウジングの時間よりも、長くなった。
  81分 対 74分。(今年前半では、43分 対 64分)

2.開発者にとって魅力的なのはいまだにApp Store
  Android携帯の売れ行きはiPhoneの売れ行きをしのいでいるが、Android Marketでは、もっとも多く
  ダウンロードされるアプリの2/3は無料である。平均的に、App Storeで1ドル売上が立つ時、
  Android Marketでは24セントの売上がある。

3.アプリ利用が国際化した
  アプリDLにおけるアメリカのシェアは55%から47%に低下する一方、中国やアルゼンチンやサウジアラビア
  からのDLが大きな伸びを示している。これはアプリのみならず、デバイスの販売においても同じ傾向である。

4.GoogleAndroidのアップデートの問題を解決していない


■2012年
1.もっと"HyLoMo"になっていく
  HyLoMoは、"Hyper-Local Mobile"を、短く気取って言っている言葉で、このコンセプトは既に多くの
  アプリに導入されているが、2012年はそれが飛躍的に進む年になるだろう。
  その根本的なコンセプトは、「我々のほとんどの活動は、非常にローカルなものである」ということだ。
  スマートフォンは一情報を取得しているため、それを利用するアプリは非常に大きなアドバンテージを
  得ることが出来るだろう。

2.ボイスコントロールの活用が広がる
  iPhone4SのSiriのような、音声型の技術が広がっていくだろう。Googleは既に、彼ら独自のものを
  作っていると認めている。

3.NFC (Near Field Communication)は成長するだろうが、支払いには向かないだろう
  長年話題になってきたが、2012年も同様に期待したいが、マーケティングツール的な利用など、
  支払いに関することで言えば、GoogleがWalletを出したりと、あまり向かないだろう。
  ソーシャルネットワークなどに向くはずだ

4.もっとニッチなアプリストアが現れるだろう
  Appleは、情報をキュレートすることにより、アプリを探しやすくしようとしているが、
  Androidにとっては、よりブランドが確立されたストアが出てくる余地がある。


[by spoly]
2011年は、記事の冒頭にもあるようにモバイル機器の売上がPC関連機器の売上を上回った初めての年であり、
今後もその流れは続いていくだろう。位置情報を取得し、ユーザーの行動をリアルタイムで追えるモバイルは、
通信・処理速度の向上と共にできることが遥かに広がっていく。グローバル化している世界だが、基本的に
人の(消費)行動はローカルなものであり、HyLoMo(Hyper-Local Mobile)というコンセプトに着目した
サービスが、2012年には間違いなくさらに広がっていくことになる。