クリーンテック関連で起きた10のトレンド(2011)

元記事:The top 10 trends for cleantech in 2011

1.ソーラーの大幅な価格下落
  今年最も大きなマーケットを動かした力の一つに、ソーラーモジュールの価格低下が挙げられる。
  2011年の間に、価格は40%も下がった。要因の一つに、中国メーカーが政府からの低い貸し付けを活かし、
  需要を上回るような量を供給したことがあげられる。これは以下の様々なことをもたらした。

 1.自分たちが耐えうる価格よりも低い価格での販売を余儀なくされたため、多くのメーカーが倒産した。
 2.ソーラーパネルがとても低い価格であったことは、経済的になったということと合わせて、
   消費者の間に行きわたることを助けた。
 3.ソーラーパネルは、太陽熱よりも持続的に低い価格であり、いくつかの開発会社はソーラーパネルを使う
   ことに切り替えた。

2.インドの台頭
  発展途上国であり、かつクリーンテックな国といえば、従来は中国であったが、インドが、ソーラーの
  イニシアティブとスマートグリッドプランと上下水道の環境整備により台頭してきた。12億人が中産階級
  移りつつあるということは、それに伴い多くのエネルギーの需要をもたらし、よりきれいな水、質の高い
  食料を求めることを意味する。インドは、クリーンテックが政府の補助金なしに成長できる数少ない
  マーケットの一つである。

3.バイオ燃料関係会社によるIPO
  多くのバイオ燃料関係の会社が、わずかな収益と、全くない利益と、商業的な商品が無い中でIPOを行った。
  以下数社名が記載。

4.バッテリーは依然としてよくない
  電気自動車やコンピューティング技術に取って、バッテリーはいまだに問題である。IT業界が、ムーアの
  法則に従っていまだに高速で進化している一方、バッテリー関連技術はその進歩に全く追いつけていない。
  それは、スタートアップ起業や研究者が努力していないわけではなく、ただ(長すぎる)時間がかかって
  いるだけだ。2012年に、驚くべき改善が見られるだろうか?

5.ソーラーCIGS(太陽電池(ソーラーバッテリー)などに使用される素材の一種)会社は生き残っている
  ソリンドラの倒産や困難なマーケット状況にもかかわらず、多くのCIGSを使った小さな会社は生き残って
  いる。HelioVolt、Stion、Nanosolar、Miasoleなど。いくつかの会社は困難に陥ると予想されている。

  ・HelioVolt
  ・Stion
  ・Nanosolar
  ・Miasole

6.電気自動車への移行は緩やか
  GMのVoltは、おそらく製造の問題により、1万台販売するという目標に届かず、日産のリーフは2万台を販売
  したが、これらが電気自動車の大きな販売結果だった。さらに悪いことに、ThinnkやApteraは、この困難な
  市場から撤退した。

  もしGMや日産が2012年に多くの売上を作ることが出来たら、FiskerやCodaといったスタートアップ企業は
  さらにがんばらなければならないだろう。一方TeslaはSモデルのセダンを発売するため、全ての視線が
  注がれることになるだろう。

7.IPOの順番待ち
  省略

8.大きな太陽光発電事業者の年であった
  ソーラー製造業者に取って困難な1年であった一方、メジャーなアメリカの電力会社がより多くの太陽光発電
  プラントに投資し、保有した。ソーラーパネルのコストが安いことは、 ソーラー事業者が多くのパネルを
  買うことを可能にさせ、アメリカで日照がよいエリアにそのデバイスを使うことを可能にさせる。

9.クリーンエネルギーと関連雇用が政治問題化した
  不運にも、今年グリーンテックで最も長く、大きく取り上げられたのはソリンドラだった。その倒産と、
  エネルギー省からの貸し付けを失ったことが共和党にとって政治的な議論となったからだ。2012年の選挙
  まで、ソリンドラ以外にもそういう会社が出てくることが予想される。

10.クリーンウェブが立ち上がった
  2011年の初期、多くの投資家やスタートアップ企業がクリーンウェブに向かい、また本質的にモバイルや
  ウェブを資源の制約をコントロールするために、食料から水に至るまで使った。これらの技術は、投資家
  たちが期待するように、インターネット関連企業から得られたようなより良いリターンを生み出すことに
  なるだろう。また、これらは大規模的な関連プロジェクトより、遥かにコスト効率が高い。


参考資料
クリーンテックのビジネス術

[by spoly]
関連製品製造価格の低下はこれからも継続的に起きていくだろうし、人々の意識も変わってきているが、
それが車の販売量などの数字や、身の回りの環境において目に見えてくるには、まだ時間がかかるだろう。